日本・ベルギーレターアーツ展の関連企画として、浅葉克己氏レクチャーを開催致します。
講 師:浅葉克己
タイトル:地球文字探検家
日 時:2009年7月11日(土)18:00〜20:00
会 場:横浜BankART Studio NYK日本ベルギーレターアーツ展会場内
「世界中には、いろいろな文字がある。文字の基本的な機能は、意味を伝達することだ。しかし文字は、意味を伝えるというだけでなく、それ自体が美しいものだ。地球文字探検家の浅葉氏が、文字芸術に対する見方、感じ方、触れ方を紹介する。」
浅葉克己 プロフィール
KATSUMI ASABA
1940年神奈川県生まれ。
桑沢デザイン研究所、佐藤敬之輔タイポグラフィ研究所に於いて文字設計を修業。1964年ライトパブリシティに入社、東レ、キューピーマヨネーズなどコマーシャルの仕事で注目を集める。1975年浅葉克己デザイン室を設立。以後アートディレクターとして、日本の広告デザインの歴史に残る数多くの名作ポスター、コマーシャルを制作する。
代表的な仕事に、西武百貨店「おいしい生活」、サントリー「夢街道」、日清食品「カップヌードル・シュワルツェネッガー食べる」、武田薬品「肉体疲労にAじゃないか」、キリンビバレッジ「日本茶玄米」パッケージデザイン、ミサワホーム「家ではスローにん。」など。コマーシャル以外では、テレビタイトル「24時間テレビ」、「THE夜もヒッパレ」、NHK「知るを楽しむ」「街道てくてく旅」、ロゴマーク「民主党」、「サンウェーブ」、「横浜美術館」、「BRIO」、イベントポスター「東京都STOP AIDSキャンペーン」、公式ポスター「長野オリンピック」「世界卓球選手権大会」の作成など。
タイポグラフィへの本格的な活動再開は1986年の東京タイプディレクターズクラブ(TDC)設立から。会長(現理事長)として同クラブを運営する傍らアジアの文字文化に着眼、文字と視覚表現のかかわりを追求し、その過程で中国の少数民族ナシ族に伝わる象形文字トンパ文字と出会う。1999年「中国麗江国際東巴芸術祭」の招待作家として現地で個展を開催、この時のグラフィックデザインは2000年東京ADC会員賞を受賞した。また言語学者西田龍雄氏との共同作業でDVD「What’s TOMPA」を制作、トンパ文字に関する著書「生きる力をくださいトンパ。」(KKベストセラーズ)、「浅葉克己のトンパ伝心」(講談社)を発刊。2004年にはフィールドワークとして続けている、文字を探す旅の集大成ともいえる書籍「地球文字探険家」(ニ玄社)を発刊した。
日宣美特選、東京ADC各賞、東京TDC賞、毎日デザイン賞、日本宣伝賞・山名賞、日本アカデミー賞最優秀美術賞(映画「写楽」美術監督として)、グッドデザイン賞ほか受賞歴多数。三島「Pam」美術館に出品したトンパ文字掛軸で、2002年東京ADCグランプリを受賞。また、アートディレクターとしての長年の功績が認められ、同年秋の紫綬褒章を受章。近年の展覧会として「赤レンガ浅葉克己原展」(04年・横浜)、「七つの顔のアサバ展」(05年・東京ggg)、「アサバウリバ。展」(07年・広島)など。
2006年に開催された世界的なグラフィックデザイナーの組織AGIの日本大会では実行委員長を務め、国境を越えた150名の参加者のクリエイティブな交流会を大成功に導いた。
2007年に設立20周年をむかえた東京TDCは、オーストラリア、韓国、台湾など国際展に発展し、2005年に就任したデザインアソシエーション会長としても、東京デザイナーズウィークやミラノサローネのデザインワークにも参加するなど、活動の場を広く世界にも広げている。
東京TDC(タイプディレクターズクラブ)理事長、東京ADC(アートディレクターズクラブ)委員、JAGDA(日本グラフィックデザイナー協会)理事、AGI(国際グラフィック連盟)会員。東京造形大学・京都造形大学客員教授、日本卓球協会評議員・参与、卓球6段。
審査員として、朝日広告賞、毎日広告デザイン賞、文化庁芸術選奨ほか、年間20近くの審査をこなす。