リーズベット・ボーデンス「カリグラフィーWS」2018 開催のご案内

2018年7月にベルギーよりリーズベット・ボーデンスを迎え、ワークショップを開催いたします。

今回は、東京と大阪にて「Designing and Interpreting for Extraordinary Letters」(3日コース)と「Designing Personal Monograms」(2日コース)の2講座及びスライドレクチャー「BOUDENS TIME SIX」を開催いたします。

◆「Designing and Interpreting for Extraordinary Letters」
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◆「Designing Personal Monograms」
2018 Liesbet Monogram_2 2018 Liesbet Monogram_1

個性と才能にあふれたカリグラファーの家族として知られるボーデンス・ファミリーのひとりで、ベルギーでは中等教育課程の美術教師でもあります。モダンで大胆な構図、個性的で自由な動きのラインの作品が印象的で、国内外のワークショップ、シンポジウムの講師としても活躍されています。来日は初めてですが、2009年に開催されたJ-LAF主催「日本・ベルギー レターアーツ展」に出展されていましたので、作品を実際に目にされた方もいらっしゃると思います。
カリグラフィー、美術的表現に関する深い造詣と経験に裏打ちされた、リーズベットの表現技術を学ぶ素晴らしい機会となるでしょう。

講座内容及び募集の詳細等については、3月初旬にウェブサイトでお知らせする予定です。

<講師プロフィール>
Liesbet Boudens リーズベット・ボーデンス2017 Liesbet in Chicago
1957年ベルギー・ブリュージュ(Brugge)生まれ。
ベルギー・ゲント(Gent)にて美術を学び、ブリュージュで中等教育課程の美術教師を務める傍ら、フリーランスのレターアーティストとしても積極的に活動しており、ベルギー国外のワークショップで多く講師を務めている。これまで講師を務めたWSの主な開催地は、フランス3都市、ドイツ4都市、アメリカではカンファレンスの講師を含め6都市。
カリグラファーである父とかつて美術教師であった母のもとに生まれ、芸術に囲まれて育つ。幼い頃から、絵を描くこと、文字を書くことに親しみ、30代で本格的にレタリングに関わるようになるずっと以前の10代の頃から専門的なペンで文字を書くこと、美しいアラベスク模様を描くことを好んだ。
レタリングの分野で最初に影響を受けた芸術家は、言うまでもなく、カリグラファーであった父親である。父の友人であったジョン・スケルトン(John Skelton:Eric Gillの甥であるイギリスのレターカーバー)からレタリングにおける「遊び心」の可能性を学び、ウェールズのデービッド・ジョーンズ(David Jones)やドイツのハンス・シュミット(Hans Schmidt)の作品に強い親近感を感じ、影響を受ける。
絵画の分野では、ベルギーで指折りのポスターアーティストであるダン・ヴァン・セバレン(Dan Van Severen)が師であり、絵を描くことにおける完全性への洞察感覚を彼から学ぶ。「絵画は、1つの作品の中で、どんなに小さな要素であっても、全体の中でそのあるべき関係性の中に配されている、よく考えて作られた飛行機のような構成であるべきだ」という単純だが大切なことを学んだ。ジャン・ミロ(Juan Miro)、レオン・スピリアールト(Leon Spilliaert)、エドワード・ホッパー(Edward Hopper)、アメデオ・モディリアーニ(Amedeo Modigliani)などの画家に影響を受けている。
フォーマルな平ペンを使ったカリグラフィーにしばらく取組んだ後、ビルトアップレターを紙に描くようになる。なんとなく、カウンターの美しい形を意識する以上のことに意欲を持っており、文字とその背景の関係性をうまく生かした表現の追求を始める。紙に色を付けたり色付きの紙を使ったりしたが、どちらも真の満足は得られなかった。伝統的なローマンキャピタル体やカリグラフィーの書き方に固執しない表現に至ったのはその時である。また、一般的な紙のサイズに閉塞感を感じていたので、ダイナミックな動きを生かして描けるキャンバス、パネル、壁が紙に替わる表現の場となっていった。

Liesbet Boudens Website: http://liesbetboudensletters.eu/index.php?actie=english