国際カリグラフィー研究センター(IRCC)は、1999年、マニー・リン博士、ユアン・クレイトン教授、ロバート・クーパー牧師の強い働きかけにより、国内外のカリグラフィーを発展させる目的で、イギリスのサンダーランド大学に設立されました。過去18年間にわたって、IRCCは数々のシンポジウムや作品展の開催と出版物の刊行、そしてカリグラフィーに関する様々な博士課程研究を行ってきました。近年では、活動範囲を広げてベルギーのブリュージュでシンポジウムを主催しました。そして、本年11月には日本の京都でWriting 2017を開催します。
写真は全てシンポジウムのもの
左から:
ブロディ・ノイエンシュヴァンダーのデモンストレーション 2003
棚端一晃のクラス 2004
ユアン・クレイトンと松井延嘉(墨運堂)ユアンの文字入り特製墨の贈呈 2004
スーザン・スカルスガードのクラス 2005
これまで、IRCCでは世界的に著名なカリグラフィー指導者たちのチームを、シンポジウムのために作ってきました。シンポジウムに携わってきた指導者の中には、ジョージア・ディーヴァー、ブロディ・ノイエンシュヴァンダー、ジュリアン・ウォーターズ、デニス・ブラウン、スーザン・スカルスガード、ピーター・ソーントン、スー・ハフトン、ゴットフリート・ポット、棚橋一晃、アン・ヘックル、トーマス・イングマイアの各氏がいます。このシンポジウムの独特な特徴の一つに、それぞれのシンポジウムのためにテーマを設けたアプローチ(thematic approach)があります。例えば、今年の京都では、シンポジウムのテーマは東洋と西洋両環境の下での「筆」の使用についてです。このアプローチによって、指導者はテーマに沿って協力しあい、学習者は中身の濃い経験をすることができるのです。
左から:
講師陣(左からマニー・リン、スーザン・スカルスガード、トーマス・イングマイア、ジョージア・ディーヴァー、ゴットフリート・ポット)2005
アン・ヘックルのクラス 2007
ガラスを使ったカリグラフィー 2011
ユアン・クレイトンのデモンストレーション 2013
長年にわたり、IRCC主催のシンポジウムは世界中からの参加者を魅了してきました。参加者の皆さんはシンポジウムが築き上げてきた独特の雰囲気や共同体意識を楽しんでいます。シンポジウムに参加することは、単に新しいテクニックを習得するだけでなく、カリグラファーとして自己を成長させ、その過程で新しい友人を作ることなのです。
左から:
スー・ハフトンによる羽ペン作りのデモンストレーション 2013
参加者集合写真 2013
ブロディ・ノイエンシュヴァンダーのクラス(ブリュージュ、ベルギー)2015
マニー・リン博士
国際カリグラフィー研究センター ディレクター
サンダーランド大学(イギリス)
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翻訳:深尾全代
清水裕子