ツヴィリンゲ「クライスター・パピア WS」

9月11日、12日に羽ペン工房で、ツヴィリンゲさんによるKleisterpapier作りのワークショップが行われました。ドイツの伝統的な紙染めをみんなで体験です。遠方からの参加者も多く、お二人の人気の高さですね…。

クライスター・パピア WS 1日目

11日は基礎編です。まずは糊作りの説明…丁度良さそうな固さを確かめながらシャクシャク混ぜていきます。
IMG_9981_1IMG_9994_1

早速、色糊を紙にのせて基本的動作のデモです。流れるような動き…基本は刷毛目の美しさにあります。これは基本でも応用でも同じ。染め終わったら用意された場所で乾かしますが、こちらも動きに流れがあって、皆真剣に手順を覚えます。
もちろん染めが終わるたびに机をきれいに!ここまでが1つの作業となります。
IMG_9998_1IMG_0004_1

さぁ、みなさんワクワクしながら作業開始です!
ましろな紙を置いて…次々に色がのせられ、鮮やかなテーブルに!
IMG_0005_1IMG_0006_1
紙に模様をつけるには刷毛はもちろん、指や紙などを使います。
とてもシンプルで身近な道具なのに模様は様々に変化します。
誰一つ同じ模様にはなりません!周りを見て刺激を受けると更なる
模様が展開していくのです…。

IMG_0012_1IMG_0028_1
素晴らしい~。思わず指でダンス!ダンス!ダンス!
出来上がった紙が次から次へと干されて…。
IMG_0029_1IMG_0033_1
次は単色から重色へ…デモで説明。あんまり混色していくと最後はグレーになって
しまいますが、参加者の皆さんはセンス良かったです!
IMG_0041_1IMG_0043_1
単色から深い色に変わりながら、更に模様をつけていきます。
最後は、ツヴィリンゲさんが作ったKleisterpapierを見ながら歴史など
説明を受けてこの日は終了でした!

IMG_0046_1IMG_0056_1

クライスター・パピア WS 2日目

さて、翌日は応用編です。今日は音楽も流しながら…。
まずは、資料を見ながら、ヘルンフートのクライスター・パピアについて説明を受けます。18世紀半ばから1835年頃まで、ドイツのヘルンフート派の信者によって作られたそうで、その特徴は、定規を使わないのに優れた技術で表現される規則性にあります。
どんな道具を使ったのか、どんな順番で模様をつけていったのか…。
推測しながら見ていきます。

IMG_0067_1IMG_0068_1IMG_0069_1

さて、イメージを描きながら、ヘルンフートのクライスター・パピアに挑戦です!
櫛を多用しているので、先に櫛を作りました。みんなで幅を変えたり、櫛の間隔を変えたり…バリエージョンが増えますね。そして、今日も糊を混ぜます。
デモでは、櫛模様を披露。想像を膨らませるといろんな櫛模様が出来そうです。
IMG_0076_1IMG_0083_1IMG_0088_1

みなさん、早速取りかかりましたが、その色味が昨日とは違ってシックになりました!ツヴィリンゲさんもそのクラシックな感じに「よくわかってらっしゃる!」と大喜びです。
IMG_0094_1IMG_0097_1IMG_0102_1

みなさん調子がのってきたところで、次はデカルコマニ(ひきはがし)を体験。
ツヴィリンゲさんの作った紙には「どうやって模様をつけたのかしら?」と思う不思議さがありました。それがこの技法を見て納得!
IMG_0111_1IMG_0135_1

デカルコマニになるとひきはがす方とひきはがされる方の2枚が同時にできます。そういうことで、どんどん染めあがった紙が増えて…。
部屋中美しい紙でいっぱいになってしまいました~。素敵です!

IMG_0132_1IMG_0133_1
IMG_0139_1

最後はお茶を頂きながら、嘉瑞工房で作った活版印刷のcertificateを参加者の方にお渡ししました。ワークショップ内容とお名前は手書きです!
みなさんお疲れさまでした。こんな素敵な紙の世界を展開するツヴィリンゲさん…。
ますます活躍を期待しましょうね。
羽ペン工房
星 幸恵

開催概要

一枚の紙に不思議な陰影を持ちながら、美しい模様を織りなす
「クライスター・パピア」。
中世時代の染め技法は今なお私達を魅了してやみません。

この度、羽ペン工房では、国内で唯一クライスター・パピアを作りながら、
プロダクトも展開している「ツヴィリンゲ」(寺園直子さん、森住香さん)を
お招きして、「クライスター・パピア」のワークショップを開催致します。

日 時: ①9月11日(土) 基礎編
     ②9月12日(日) 応用編
両日共に10:30 - 16:30(休憩60分)
場 所: 白山/ギャラリー・羽ペン工房 (文京区向丘1-8-6)
定 員: 各6名
受講料: 各15,000(資料代込み)
申込先: お名前(漢字とローマ字両方)、ご連絡先(住所、電話番号)
をこちらのアドレスまでお知らせください.。携帯電話からの
申込みは、PCからのメール受信可能な場合のみ受付させて
頂きます。
「件名:クライスター・パピアWS申込み」

申込期限:8月15日(日)まで (定員になりしだい締め切らせていただきます。)

ワークショップの詳細KleisterpapierWS_2010.pdf

講師プロフィール:
ツヴィリンゲ(Zwillinge)ドイツ語で双子を意味するとおり、
寺園直子・森住 香の双子姉妹によるユニット。
クライスターパピアなどオリジナルの染め紙を使用し、
工芸製本の技術を生かした手仕事による文房具を製作。
竹尾のニュースレター 「PAPER'S」(No.35,Summer2010)に紹介される。
http://www.zwillinge.jp/