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ユルゲン・ヴェルケムスト(Jurgen Vercaemst) 「カリグラフィーWS」2023開催のご案内

2023年6月に、ベルギーよりユルゲン・ヴェルケムスト氏を講師に迎え、ワークショップを開催いたします。初めての来日です。
ユルゲン・ヴェルケムスト氏は、美しい手書き文字を書くことを大事にする家族の中で成長し、25歳の時に参加したフランク・ミサント(Frank Missant)氏のワークショップと地元のテレビで観たブロディ・ノイエンシュヴァンダー(Brody Neuenschwander)氏の芸術に関するドキュメンタリー番組が、本格的に彼がカリグラフィーの道へ進むきっかけとなりました。彼は、ベルギー国内の著名なカリグラファーはもとより、世界各国で活躍する多くのカリグラファーから学びましたが、特に、イヴ・ルテルム(Yves Leterme)氏は彼の生涯の師であり、ピーター・ソーントン(Peter Thornton)氏から文字の形、描き方、レイアウト構成などについて大きな影響を受けています。
2015年以降、ベルギー国外で開催されるカンファレンスやワークショップの講師として招へいされ、コロナ禍で進んだ各国の「オンラインセミナー」の講師も多く務めています。普段は、ベルギー、ブルージュ近郊の町で、家族でカフェを経営し、そこでカリグラフィーを教えています。活動の様子はウェブサイトからご覧ください。https://www.morriscoffeeandcrafts.be/en/home/

彼の鉛筆による手書き文字は、繊細で美しく、「スケッチブック」のように綴じてまとめられた作品は、鉛筆の濃淡、線の強弱、文字たちは一面に敷き詰められたように並びながらも自由な動きを感じさせ、ひと目で見る者を魅了します。また、添えられる色も穏やかに彼の作品を彩ります。
彼の優しい文字たち、その描き方、リズム、画面構成について、触れて学ぶ機会となります。手で描く楽しさと新しい表現への挑戦に時間をかけて、取組んでください。

今回は、東京と神戸で同じ内容の講座を2クラスずつとスライドレクチャーを各1回開催いたします。講座名・日程・内容について、以下にてご確認ください。

申込方法のご案内は、3月6日(月)にウェブサイトに掲載いたします。案内に従ってお申込みください。申込開始日は以下の通りです。賛助会員と一般の申込開始日が異なりますので、ご留意ください。

■申込開始日時■
賛助会員: 2023年3月7日(火) 22:00 ※申込みに会員番号の記入が必要です。
一般申込: 2023年3月13日(月) 22:00

■講座の詳細■
【東京開催】
1) イタリック体のドローイング(Drawn Italic/Script) 2日コース
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月7日(水)・8日(木) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 20,000円
会場: dスタ https://dstudio-dbs.com/

2) 小文字のドローイングに色を添えて(Drawn Lowercase + Colours) 3日コース
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月10日(土)・11日(日)・12日(月) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 30,000円
会場: 東京23区内未定 ※決定次第お知らせいたします。

3) スライドレクチャー「私のヒーローと師(My Heroes and Teachers)」
~講師が学び師と仰ぐカリグラファーについて語ります
開催日時: 2023年6月10日(土) 18:30~20:00(18:00~19:30に変更の場合あり)
受講定員: 40名
受講料: 1,000円 ※ワークショップ参加者は無料
会場: 東京23区内未定 ※決定次第お知らせいたします。

【神戸開催】
1) イタリック体のドローイング(Drawn Italic/Script) 2日コース
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月14日(水)・15日(木) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 20,000円
会場: 神戸市教育会館 203 http://www.kobekhall.com/akusesu/

2) 小文字のドローイングに色を添えて(Drawn Lowercase + Colours) 3日コース
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月17日(土)・18日(日)・19日(月) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 30,000円
会場: 神戸市教育会館 203 http://www.kobekhall.com/akusesu/

3) スライドレクチャー「私のヒーローと師(My Heroes and Teachers)」
~講師が学び師と仰ぐカリグラファーについて語ります
開催日時: 2023年6月17日(土) 18:00~19:30
受講定員: 30名
受講料: 1,000円 ※ワークショップ参加者は無料
会場: 神戸市教育会館 203 http://www.kobekhall.com/akusesu/

■講師プロフィール■
ユルゲン・ヴェルケムスト(Jurgen Vercaemst)
1967 年生まれ ベルギー、クールネ出身のカリグラファー
美しい手書き文字を大切にする家族の中で育ち、10代の頃から手書き原稿に魅せられ、手書き文字作品の収集をする。 25 歳の時に参加したフランク・ミサント(Frank Missant)のワークショップ、地元のテレビ番組で観たブロディ・ノイエンシュヴァンダー(Brody Neuenschwander)の芸術に関するドキュメンタリーが、本格的に彼をカリグラフィーの世界へ導いた。
イヴ・ルテルム(Yves Leterme)は、生涯にわたる師であり、可能な限りイヴのワークショップに参加し学ぶ。また、ピーター・ソーントン(Peter Thornton)より、本質的な文字の形、描き方、レイアウト構成について強く影響を受けている。更に、ヨーカとリーズベット・ボーデンス、ブロディ・ノイエンシュヴァンダー、カール・ロース、ジョン・スティーヴンス、エルモ・ヴァン・スリンガーランド、トーステン・コル、ユアン・クレイトン、クリストファー・ハーネィス、ジュリアン・ウォーターズ、クリストフルとピーテル・ボーデンス、アナンド行美、そしてもちろん、ヤン・ロッシからも学んだ。

2018 年 4 月から、ブルージュ近郊の小さな町ラダーヴォルデで、妻のアネケ(Anneke)と共にカフェを営み、そこで、仲間と共にカリグラフィーを教えている。国内外で講師経験を持つが、その中でハイライトすべきは、2015 年に米国アッシュビルで開催された「カリグラフィー カンファレンス」でのピーター・ソーントンとのチームティーチング、2019 年秋に米国ノースキャロライナ州チェリオで開催されたワークショップでエルモ・ヴァン・スリンガーランドと一緒に務めた講師経験である。最近では、各国の団体で開催されているオンラインセミナーの講師を多く務めている。
鉛筆を愛用し、常にモレスキンのノートを持ち歩るいている。
カフェの情報はこちら
☛ Morris Café & Craft - https://morriscoffeeandcrafts.be/en/home/

ユルゲン・ヴェルケムスト(Jurgen Vercaemst) 「カリグラフィーWS」2023

ユルゲン・ヴェルケムスト「カリグラフィーWS」2023
詳細は こちら→

Jurgen Vercaemst Calligraphy Workshop「ワークショップレポート」

6月に開催されました、Jurgen Vercaemstカリグラフィーワークショップに参加された方よりレポートが届きました。「イタリック体のドローイング」クラスは坂本敬子さん、「小文字のドローイングに色を添えて」クラスは浪本浩一さんにご担当いただきました。
お2人のレポートを通して、ワークショップの様子を感じていただけましたら、幸いです。

ワークショップ担当:久賀

●『Drawn Italic』WSレポート 坂本敬子
●『小文字のドローイングに色を添えて』WSレポート 浪本浩一

●『Drawn Italic』WSレポート 坂本敬子

書いてみたいビルドアップ文字のWS!と、思わず申し込んでしまいました。準備物がいっぱいあり、正直なんて「注文の多いWS」、「Moleskine Notebookって何だろう???」
初めてWSに参加した受講生のレポートです。

初日、大荷物を担いで会場に着き、配られたテキストに見入っていると、ユルゲンさんが入って来られました。こだわりの準備物や作品から想像していたイメージとは違い、穏やかで物静かな感じの方でした。

作品の一つとして、今まで教わったことのあるカリグラファーの名前(生徒を含む)を書き綴った、という手帳のページをみせていただきました。あらゆる方向に、逆さだったり、ウエーブしていたり…アルファベットで埋め尽くされていました。ただ順番に書いていっただけ、と言われましたが、どうしてあんなに緻密にデザインとしてもすばらしく書けるのか、とても不思議でした。

写真①② 1日目のデモのコピー

デモは分かりやすく優しい口調でとても丁寧。「丁寧に、ゆっくり書けばきれいに書ける」と言われていました。各自の書いたものを見て回る時も、やさしく丁寧にとても時間がかかりました。

「気の強い方ですね、筆圧が強すぎる。もっと丁寧に、もっとソフトに」と、やさしい口調で私に言われました。
筆圧はちょっと強めだけど、荒いつもりは全く無いのに「丁寧に、丁寧に」。帰宅後その日の課題を完成させた時、私の丁寧の基準が違っていたことに気づきました。

写真③ 翌日添削してもらった1日目の課題
God Handがちょっと入り見違えるように!

写真④⑤ 2日目のデモのコピー

④変化をつけて文字を太くするときも、中抜きで太い文字を書くときも、はじめはシャーペンで薄く書き、なぞりながら太くする。
中抜き文字の色付けする場合「塗る」というより短い細い線を少しずつ、向きを変えながら「書く」。ムラが色の変化になって面白くなって良い。
⑤大胆に見える文字の線だけれど、実は細い線を少しずつ繋いだもの。これもゆっくり書いていくことで全体を見ながら修正をかけられる。
「ゆっくり丁寧に」がすべてに共通。

写真⑥ 2日目の課題の一つ
God HandがWの文字に黒を少し入れて引き締まる!

課題を見て回った後「ここは強い方が多いですね~」と、ユルゲンさん。
全体が笑いに包まれ、私はちょっとホッ、、、

もっといろいろな作品を見たくてスライドショーにも参加しました。話の中に有名なカリグラファーの名前がいっぱい出てきて楽しく作品を拝見しました。
ユルゲンさんのmoleskin notebook(手帳)も見せていただきました。毎日、Caféの仕事を終えてから2時間、いろいろなことを書き綴るそうですが、その整った文字の細かさ、様々なレイアウト、1ページ1ページが作品のように見えました。初日に見たカリグラファーの名前がびっしり書き綴られた、彼の作品の不思議なレイアウトはmoleskin notebookが源、日々の積み重ねが作品になっていると感じました。

最後に、ユルゲンさんの丁寧な指導に感謝いたします。
そして、初めて参加したJ-LAFのWSを受講する方々のレベルの高さに驚きました。
J-LAFのスタッフの皆さん、大変お世話になり、ありがとうございました。

●『小文字のドローイングに色を添えて』WSレポート 浪本浩一

Jurgen Vercaemst氏(以下ユルゲン)のWSのことを知り、ユルゲンの作例を見てみると、可読性にこだわらない自由な作風、デザイン性のあるレイアウト、鉛筆などカリグラフィーペン以外の道具を使っていることなど、デザイナーの私にとってはそそられる要素ばかりでこれは行かなければ、そして行くなら3日間!だ、と前のめりで申し込みをして今回参加してきました。

さて、まずはこの3日間の基本となるシャーペンで文字を書くことから。ゆっくり、力を入れずに書くように、でも線に強弱を付けるように、とユルゲンから説明がありました。

このゆっくりと、そして力を入れずに書くことに慣れていない私も含めた参加者は、みな苦労することになります。ユルゲンが言う、ゆっくり、力を入れない具合が、想像以上なのです。ついいつものようにサクサクと書いてしまうのです。

上の2行がはじめに書いた字。もっと軽くと指導されて書いた3〜4行にも、もっと“light touch”というユルゲンの添削が書いてあります。5〜6行目でようやく具合をつかんできて軽くなりはじめました。

WSも中盤になると、色が入ってきます。色もあくまでも軽いタッチで書きます。書くというより紙の表面を撫でる感じです。そのように軽く、細く、いろんな色の線が重なっていくことの面白さがユルゲンの関心ごとであることが分かってきます。いろんなメッシュが重なった結果、思いもしない表情が現れるのです。ユルゲンは、意図した表現をねらっている訳ではなく、どんな表情になるのだろうという偶然性をたのしんでいることがワークショップを通して伝わってきました。うまくいかなかった時でも「失敗したと思わず、これもなにかのきっかけになると思えばいいよ」というコメントもなるほどと思いました。とはいえ仕上げに求められる精度は相当精緻なものです。0.03mmのペン先を使わないと書けないくらいのレタッチが必要になります。

WS後半になると着色が入ってきます。ここであえて制作工程と表情の変化が分かるように描いてみました。

3日間手を動かしているうちにだんだんとテクスチャーが重なるおもしろさが分かってきました。
ところでユルゲンが作品を作っていく過程においてで何度も念押ししていたのが、意図を持って書くこと、アプローチに関連性を持たせること。自由に書いているようでも全体の調和がとれていること。それが大事で、突然イレギュラーなことが入ってくるのは違和感がある、とのことでした。このあたりはデザインとも共通性があり、言われていることはよく分かりました。

私自身はここのところ短時間で感覚的に描くことを課題にしていたのですが、今回ゆっくりじっくり精緻な重なりによる世界観を学んだことにより、表現の幅が広がったように感じています。今後、しっかりと復習をしながら、自分なりの表情がでるように取り組んでいきたいと思います。

今回このような貴重な機会を用意してくださったJ-LAFスタッフのみなさまに感謝感謝です。そして丁寧に指導してくださったユルゲンにお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 


受付状況 2023.5.28

『ユルゲン・ヴェルケムスト カリグラフィー ワークショップ受付状況』をnewsのページにアップしました。東京会場の2講座とレクチャー、神戸会場の2講座は申込み受付を締め切りました。

 


ユルゲン・ヴェルケムスト カリグラフィー ワークショップ2023

ユルゲン・ヴェルケムスト カリグラフィー ワークショップ 2023.2.23

2023年6月に、ベルギーよりユルゲン・ヴェルケムスト氏を講師に迎え、ワークショップを開催いたします。初めての来日です。
ユルゲン・ヴェルケムスト氏は、美しい手書き文字を書くことを大事にする家族の中で成長し、25歳の時に参加したフランク・ミサント(Frank Missant)氏のワークショップと地元のテレビで観たブロディ・ノイエンシュヴァンダー(Brody Neuenschwander)氏の芸術に関するドキュメンタリー番組が、本格的に彼がカリグラフィーの道へ進むきっかけとなりました。彼は、ベルギー国内の著名なカリグラファーはもとより、世界各国で活躍する多くのカリグラファーから学びましたが、特に、イヴ・ルテルム(Yves Leterme)氏は彼の生涯の師であり、ピーター・ソーントン(Peter Thornton)氏から文字の形、描き方、レイアウト構成などについて大きな影響を受けています。
2015年以降、ベルギー国外で開催されるカンファレンスやワークショップの講師として招へいされ、コロナ禍で進んだ各国の「オンラインセミナー」の講師も多く務めています。普段は、ベルギー、ブルージュ近郊の町で、家族でカフェを経営し、そこでカリグラフィーを教えています。活動の様子はウェブサイトからご覧ください。https://www.morriscoffeeandcrafts.be/en/home/

彼の鉛筆による手書き文字は、繊細で美しく、「スケッチブック」のように綴じてまとめられた作品は、鉛筆の濃淡、線の強弱、文字たちは一面に敷き詰められたように並びながらも自由な動きを感じさせ、ひと目で見る者を魅了します。また、添えられる色も穏やかに彼の作品を彩ります。
彼の優しい文字たち、その描き方、リズム、画面構成について、触れて学ぶ機会となります。手で描く楽しさと新しい表現への挑戦に時間をかけて、取組んでください。

今回は、東京と神戸で同じ内容の講座を2クラスずつとスライドレクチャーを各1回開催いたします。講座名・日程・内容について、以下にてご確認ください。

申込方法のご案内は、3月6日(月)にウェブサイトに掲載いたします。案内に従ってお申込みください。申込開始日は以下の通りです。賛助会員と一般の申込開始日が異なりますので、ご留意ください。

■申込開始日時■
賛助会員: 2023年3月7日(火) 22:00〜 ※申込みに会員番号の記入が必要です。
一般申込: 2023年3月13日(月) 22:00〜

■講座の詳細■
【東京開催】
1) イタリック体のドローイング(Drawn Italic/Script) 2日コース
申込み受付を締め切りました
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月7日(水)・8日(木) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 20,000円
会場: dスタ https://dstudio-dbs.com/

2) 小文字のドローイングに色を添えて(Drawn Lowercase + Colours) 3日コース
申込み受付を締め切りました
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月10日(土)・11日(日)・12日(月) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 30,000円
会場: 東京23区内未定 ※決定次第お知らせいたします。

3) スライドレクチャー「私のヒーローと師(My Heroes and Teachers)」
申込み受付を締め切りました
~講師が学び師と仰ぐカリグラファーについて語ります
開催日時: 2023年6月10日(土) 18:30~20:00(18:00~19:30に変更の場合あり)
受講定員: 40名
受講料: 1,000円 ※ワークショップ参加者は無料
会場: 東京23区内未定 ※決定次第お知らせいたします。
お申込はこちら→

【神戸開催】
1) イタリック体のドローイング(Drawn Italic/Script) 2日コース
申込み受付を締め切りました
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月14日(水)・15日(木) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 20,000円
会場: 神戸市教育会館 203 http://www.kobekhall.com/akusesu/
お申込はこちら→

2) 小文字のドローイングに色を添えて(Drawn Lowercase + Colours) 3日コース
申込みを締め切りました
☛ 講座の内容はこちらから
開催日時: 2023年6月17日(土)・18日(日)・19日(月) 9:30~16:30
受講者定員: 18名
受講料: 30,000円
会場: 神戸市教育会館 203 http://www.kobekhall.com/akusesu/
お申込はこちら→

3) スライドレクチャー「私のヒーローと師(My Heroes and Teachers)」
引き続き申込み受け付け中
~講師が学び師と仰ぐカリグラファーについて語ります
開催日時: 2023年6月17日(土) 18:00~19:30
受講定員: 30名
受講料: 1,000円 ※ワークショップ参加者は無料
会場: 神戸市教育会館 203 http://www.kobekhall.com/akusesu/

お申込はこちら→

■講師プロフィール■                               ユルゲン・ヴェルケムスト(Jurgen Vercaemst)
1967 年生まれ ベルギー、クールネ出身のカリグラファー
美しい手書き文字を大切にする家族の中で育ち、10代の頃から手書き原稿に魅せられ、手書き文字作品の収集をする。 25 歳の時に参加したフランク・ミサント(Frank Missant)のワークショップ、地元のテレビ番組で観たブロディ・ノイエンシュヴァンダー(Brody Neuenschwander)の芸術に関するドキュメンタリーが、本格的に彼をカリグラフィーの世界へ導いた。
イヴ・ルテルム(Yves Leterme)は、生涯にわたる師であり、可能な限りイヴのワークショップに参加し学ぶ。また、ピーター・ソーントン(Peter Thornton)より、本質的な文字の形、描き方、レイアウト構成について強く影響を受けている。更に、ヨーカとリーズベット・ボーデンス、ブロディ・ノイエンシュヴァンダー、カール・ロース、ジョン・スティーヴンス、エルモ・ヴァン・スリンガーランド、トーステン・コル、ユアン・クレイトン、クリストファー・ハーネィス、ジュリアン・ウォーターズ、クリストフルとピーテル・ボーデンス、アナンド行美、そしてもちろん、ヤン・ロッシからも学んだ。

2018 年 4 月から、ブルージュ近郊の小さな町ラダーヴォルデで、妻のアネケ(Anneke)と共にカフェを営み、そこで、仲間と共にカリグラフィーを教えている。国内外で講師経験を持つが、その中でハイライトすべきは、2015 年に米国アッシュビルで開催された「カリグラフィー カンファレンス」でのピーター・ソーントンとのチームティーチング、2019 年秋に米国ノースキャロライナ州チェリオで開催されたワークショップでエルモ・ヴァン・スリンガーランドと一緒に務めた講師経験である。最近では、各国の団体で開催されているオンラインセミナーの講師を多く務めている。
鉛筆を愛用し、常にモレスキンのノートを持ち歩るいている。
カフェの情報はこちら
☛ Morris Café & Craft - https://morriscoffeeandcrafts.be/en/home/

*ユルゲン・ヴェルケムスト(Jurgen Vercaemst) に関するスペシャル記事はこちら→

クリスティーン・フリント・サト ウェビナー「Sumi Ink and Me!」のお知らせ Christine Flint Sato Webinar 'Sumi Ink and Me!'

English guide follows Japanese →click here
■ 概要 ■
クリスティーン・フリント・サトは、日本のみならず英国でも活躍する奈良在住の墨アーティストです。墨の製造工程をはじめ、和紙、筆との組み合わせが作品にどのような影響を与えるかなど、深い考察に基づいた作品を発表しています。また、日本の書道の美についての本や、墨の魅力や使い方を海外の人にも分かりやすく説明した本も出版しており、彼女の活動は国内外で高い評価を得ています。
今回のウェビナーでは、作品を紹介しながら、墨に惹かれた理由や墨の特徴について話します。西洋の書道家を含む多くのアーティストとのコラボレーションや、媒体としてのあり方そのものを探る実験やインスタレーションについての話など、墨芸術に興味のある方のみならず、墨を使うアーティストにとって必見のトークです。

■ 詳細 ■
タイトル:「Sumi Ink and Me!」

開催日時:いずれも日本時間 申込みを締め切りました
A: 2023年1月28日(土) 20:00~21:30 英語
B: 2023年2月4日(土) 20:00~21:30 日本語
(レクチャーの内容は同じです)
ウェビナー当日にご参加できない場合でも、お申込みいただいていれば、後日期間限定で録画視聴していただけます。
お申込いただいた方には、イベント終了1週間以内に録画のリンク先を記載したメールをお送り致します。

参加者定員: 各回 先着80名

参 加 料
・J-LAF フレンズ会員: 1,800円 (2022年12月19日現在会員の方に限ります)
・J-LAF サポーティング会員: 無料ご招待
・一般: 2,500円

● 国内のお支払い:銀行振込
● 海外からのお支払い:PayPal

 

受付後の手続:
・受付後、完了メールにて参加料の支払方法と受講までの流れについてご案内いたします。
・指定期日までに参加料の入金が確認された方に、参加のためのアクセス情報をセミナー開催日の前日までに配信いたします。

※ 期日までに参加料の入金が確認できない場合には、参加できません。

1時間経過しても自動返信メールが届かない場合は、お手数ですが、webinar◎j-laf.orgまでご連絡をお願いいたします。(◎ を @ に変換してください。)
ご連絡いただく際は、必ずお名前、送信日時、メールアドレスを明記してください。

お問い合わせ先:webinar◎j-laf.org(※◎を@に変換してください。)

<講師プロフィール>
Christine Flint Sato

墨アーティスト、 英国人 奈良在住。故・川邊精華師に書を学ぶ。中国の芸術家 李庚師に中国水墨画を学ぶ。 日本・英国で個展を開き、多くのグループ展に参加し、数々の賞を受ける。さらに墨ワークショップを英国で開くとともに、月に一度大阪でも開いている。制作の傍ら墨芸術を研究し、記事を書く。日本書道の線、余白を分析した本 「Japanese Calligraphy: The Art of Line and Space」を 1999年、墨芸術を新しい角度から紹介したワークブック「Sumi Workbook」を2014年に海風社より出版。
https://cflintsato.com/

 

Christine Flint Sato Webinar Information

■ Webinar Title: 'Sumi Ink and Me!'

■ Outline
Christine Flint Sato is a sumi ink artist living and working in Nara, Japan, who is active not only in Japan but also in the UK. Her works are based on a deep study of sumi ink, including its manufacturing process, and how the combination of washi paper and brush affects her works. She has also published a book on the beauty of Japanese calligraphy, as well as a book that explains the appeal and use of sumi ink in a way that is easy to understand for people overseas. Her work has been highly acclaimed both in Japan and abroad.
In this webinar, Christine will introduce her works and discuss why she was attracted to sumi ink and its characteristics. This talk is a must-see not only for those interested in the art of sumi ink, but also for artists who use it, as she will discuss her collaborations with many artists, including Western calligraphers, and her experiments and installations that explore the medium itself.

■ Schedule: Registration closed
A: Saturday, 28 January 2023 20:00 – 21:30 (Japan Time) English only
B: Saturday, 4 February 2023 20:00 – 21:30 (Japan Time) Japanese only

※ The content of two seminars is the same. Please choose either A or B.

Even if you are unable to join on the day of the webinar, you will be able to watch the recording later for a limited time only if you have signed up.
Those who register will receive an email with a link to the recording within a week of the event.

■ Capacity: 80 for each seminar

■ Registration Fee
J-LAF friends Members: 1,800 JPY (Must be a member as of 19 December 2022)
J-LAF supporting Member: Free invitation
Others: 2,500 JPY

■ Payment Method: In Japan – Bank Transfer / International - PayPal

■ Apply
Enter and submit the application form below

■ Procedures after submitting your application:
* You will receive a confirmation email with information on payment.
* After confirming your payment, we will send you an email with information on accessing the seminar by the day before the scheduled seminar.
* If we are unable to confirm your payment by the due date, you will not be able to join the seminar. Your understanding is appreciated.

If you do not receive an automatic reply after one hour, please contact us at webinar@j-laf.org
Please make sure you include your name, date and email address when you contact us.

Contact information (for inquiries)
webinar@j-laf.org

<Tutor’s Biography>
Christine Flint Sato

Christine Flint Sato is a British sumi ink artist based in Nara, Japan. She studied calligraphy under Seika Kawabe (Mainichi Calligraphy Organisation) and ink painting under Chinese ink painter Li Geng. She exhibits regularly in Japan and the UK and has won prizes for her artwork. She runs sumi ink workshops in both countries. She also researches and writes about the sumi ink arts. In 1999 her book ‘Japanese Calligraphy: The Art of Line and Space’ was published and in 2014 ‘Sumi Workbook’
Website: https://cflintsato.com/

二宮郁子ウェビナー 申込みスタートいたしました

二宮郁子ウェビナー「つばめの軌跡Ⅱ」 (二宮郁子のカリグラフィー、三良坂平和美術館での企画展について語る)の申込みがスタートいたしました。

お申込みはこちら→申込みは締め切りました

■ 概要 ■
二宮郁子のカリグラフィーは、自己の文字デザインに独自性を求めてきました。その取り組みが認められ、2021年10月から11月末までの2ヶ月間、広島県にある三良坂平和美術館の創立30周年の企画展として、展覧会が開催されました。中世ヨーロッパから伝わる「美しい手書き文字」カリグラフィーを発展させる二宮郁子の作品と、精密な紋様を編み出す日本の「伝統的な建具技法」である組子細工とのコラボ展示です。
このウェビナーでは、美術館展示に至るまでの “つばめ” という小鳥から受けた数々のエッセンスによって発展させた二宮独自のカリグラフィーの世界観、そして美術館で企画展示をすることになった経緯、展示・作品内容、その制作秘話を語ります。加えて、今回の展示への反響を、来館者の方々の声を踏まえた美術館館長からの話と共に紹介します。


■ 詳細 ■
タイトル:「つばめの軌跡Ⅱ」 (二宮郁子のカリグラフィー、三良坂平和美術館での企画展について語る)

開催日時:2022年7月30日(土) 20:00~21:30

ウェビナー当日にご参加できない場合でも、お申込みいただいていれば、後日期間限定で録画視聴していただけます。
お申込いただいた方には、イベント終了1週間以内に録画のリンク先を記載したメールをお送り致します。

参加者定員: 先着100名

参 加 料
J-LAF賛助会員: 1,800円
(7月は会員更新時期です。ウェビナー申込み時までに必ず会費をお振込みください。)
新規会員希望の方はこちらから

一般: 2,000円

● 国内のお支払い:銀行振込
● 海外からのお支払い:PayPal

受付後の手続:
・受付後、完了メールにて参加料の支払方法と受講までの流れについてご案内いたします。
・指定期日までに参加料の入金が確認された方に、参加のためのアクセス情報をセミナー開催日の前日までに配信いたします。

※ 期日までに参加料の入金が確認できない場合には、参加できません。

1時間経過しても自動返信メールが届かない場合は、お手数ですが、webinar◎j-laf.orgまでご連絡をお願いいたします。(◎ を @ に変換してください。)
ご連絡いただく際は、必ずお名前、送信日時、メールアドレスを明記してください。

お問い合わせ先:webinar◎j-laf.org(※◎を@に変換してください。)

<講師プロフィール>
二宮郁子 Ikuko Ninomiya

広島県在住カリグラフィー作家、講師。1995年に日本でカリグラフィーを学び始め、1998年から2000年のカナダ留学中にカナダで最も著名なカリグラファー、Martin Jackson氏と出会い師事、現在まで家族の様に密な交流が続く。2000年以降欧米で行われるカンファレンス、欧米著名カリグラファーによる国内外のワークショップ等に積極的に参加し学び、独自のカリグラフィーの世界を探求している。2013年以降現在に至るまでLetter Arts Review年鑑に連続入選、また、作品制作・展示依頼の機会も増えた。近年はカリグラフィー界外の場でカリグラフィー作家として作品を展示する機会に恵まれる。広島でカリグラフィー工房・教室「NINOGRA」を主宰する。https://ninogra.com/

メールニュースvol.44を配信しました

7月1日にJ-LAF賛助会員の皆様へメールニュースvol.44を配信いたしました。

受信されていない方は下記宛てにご連絡下さい。
(*を@に変えてください)
info*j-laf.org

清水裕子ウェビナー「ブルージュでの個展を振り返る」のお知らせ Hiroko Shimizu Webinar 'Looking Back on My Solo Exhibition in Bruges'

English guide follows Japanese →click here
■ 概要 ■
清水裕子は、日本のカリグラフィー界をリードする卓越した存在であり、その個性的な作品は日本のみならず世界にも影響を与え、高い評価を得ています。2021年8月から3ヶ月間、ベルギーのブルージュ、マンナ・アート・センターで清水裕子の個展が開催され、成功裏に幕を閉じました。これは彼女にとって初めての個展でした。このウェビナーでは、個展開催が決まるまでの経緯に始まり、展示作品の様子紹介から、いくつかの作品については制作過程も説明します。また、15年間にわたる作品を展示したことで新たに気付いたことや、印象に残った体験談などにも触れます。展示をご覧になれなかった方はもちろん、ご覧になった方にも興味深い内容のトークです。


■ 詳細 ■
タイトル:「ブルージュでの個展を振り返る」

開催日時:いずれも日本時間
A: 2022年1月29日(土) 20:00~21:30 日本語 1月29日の回は定員一杯となり申込みを締め切りました
B: 2022年2月5日(土) 20:00~21:30 英語 2月5日の回は申込みを締め切りました
(レクチャーの内容は同じです)
ウェビナー当日にご参加できない場合でも、お申込みいただいていれば、後日期間限定で録画視聴していただけます。
お申込いただいた方には、イベント終了1週間以内に録画のリンク先を記載したメールをお送り致します。

参加者定員: 各回 先着80名

参 加 料 J-LAF賛助会員: 1,800円 (12月13日現在会員の方に限ります)
一般: 2,000円
● 国内のお支払い:銀行振込
● 海外からのお支払い:PayPal

☛ お申し込みはこちらから


受付後の手続:
・受付後、完了メールにて参加料の支払方法と受講までの流れについてご案内いたします。
・指定期日までに参加料の入金が確認された方に、参加のためのアクセス情報をセミナー開催日の前日までに配信いたします。

※ 期日までに参加料の入金が確認できない場合には、参加できません。

1時間経過しても自動返信メールが届かない場合は、お手数ですが、webinar◎j-laf.orgまでご連絡をお願いいたします。(◎ を @ に変換してください。)
ご連絡いただく際は、必ずお名前、送信日時、メールアドレスを明記してください。

お問い合わせ先:webinar◎j-laf.org(※◎を@に変換してください。)

<講師プロフィール>
清水裕子 Hiroko Shimizu

兵庫県在住カリグラファー、講師、レターカッター。1994年にボストンでカリグラフィーと出会い、帰国までの3年間、カリグラフィーに没頭する。その後、海外講師のワークショップやインターナショナルカンファレンス、シンポジウムに参加して研鑽を積む。1998年以降定期的に教えており、国内各所でワークショップを行っている。彼女の特徴である柔軟性は、作品だけでなく、指導方法にも反映されている。彼女の作品は、2002年以降Letter Arts Review年鑑に頻繁に選ばれ、国際的に展示されている。芦屋市でStudio Letter Artsを主宰し、NPO Japan Letter Arts Forum副代表理事を務めている。
https://studio-letterarts.com/

 

Shimizu Hiroko Webinar Information

■ Webinar Title: 'Looking Back on My Solo Exhibition in Bruges'

■ Outline
Hiroko Shimizu is an exceptional leader in the Western calligraphy world in Japan. Her unique works are highly acclaimed and influential not only in Japan but also worldwide. For three months from August 2021, Hiroko Shimizu's solo exhibition was successfully held at the Manna Art Center in Bruges, Belgium. This was her first solo exhibition. In this webinar, she will start with the background stories before the decision to hold the exhibition, then introduce the exhibited works, and explain the process of making some of them. She will also talk about what she has noticed after exhibiting the works she has created over the past 15 years and her impressive experiences. This talk will be of interest to those who were not able to see the exhibition as well as those who did.

■ Schedule:
A: Saturday, 29 January 2022 20:00 – 21:30 (Japan Time) Japanese only Registration closed
B: Saturday, 5 February 2022 20:00 – 21:30 (Japan Time) English only Registration closed

※ The content of two seminars is the same. Please choose either A or B.

Even if you are unable to join on the day of the webinar, you will be able to watch the recording later for a limited time only if you have signed up.
Those who register will receive an email with a link to the recording within a week of the event.

■ Capacity: 80 for each seminar

■ Registration Fee
J-LAF Supporting Members: 1,800 JPY (Must be a member as of 13 December 2021)
Others: 2,000 JPY

■ Payment Method: In Japan – Bank Transfer / International - PayPal

■ Apply
Enter and submit the application form below
☛ Click here for Overseas application

■ Procedures after submitting your application:
* You will receive a confirmation email with information on payment.
* After confirming your payment, we will send you an email with information on accessing the seminar by the day before the scheduled seminar.
* If we are unable to confirm your payment by the due date, you will not be able to join the seminar. Your understanding is appreciated.

If you do not receive an automatic reply after one hour, please contact us at webinar@j-laf.org.
Please make sure you include your name, date and email address when you contact us.

Contact information (for inquiries)
webinar@j-laf.org

<Tutor’s Biography>

Hiroko Shimizu is a calligrapher, teacher and letter cutter living in Hyogo, Japan. She started calligraphy in 1994 while living in Boston and enthusiastically learned it for 3 years until returning to Japan. She continued to actively study it afterward by participating in workshops, international conferences, and symposiums oversea. She has been teaching regularly since 1998 and doing workshops in major cities in Japan. Her characteristic flexibility is reflected not only in her work but also in her teaching style. Her work has been frequently selected for Letter Arts Review Annual since 2002 and exhibited internationally. She runs Studio Letter Arts in Ashiya, and is a deputy executive director of NPO Japan Letter Arts Forum. https://studio-letterarts.com/

ティモシー・ノード:ウェビナー「Herald Painter and Scrivener (紋章画家と写字者)」開催のお知らせ

2020年4月に開催予定でしたティモシー・ノード氏のカリグラフィーワークショップは、コロナ禍のため、未だ延期を余儀なくされております。長期にわたるワークショップの延期を鑑み、ワークショップ開催時に予定していましたスライドレクチャー「Herald Painter and Scrivener (紋章画家と写字者)」をウェビナー(オンラインセミナー)として、先行開催することとなりました。ティモシー・ノード氏の多岐に渡る素晴らしい作品の数々を画像で見ながら、その作品にまつわるストーリーをご本人の言葉で語っていただきます。

 

“Timothy Noad Calligraphy Workshop” originally scheduled in April 2020 still remains in postponed situation due to current COVID-19 pandemic. Considering this long postponement of the workshop, we will hold the slide lecture “Herald Painter and Scrivener” scheduled during the workshop on a webinar style (online seminar) in advance.
We are proud to announce and host the online seminars in which Timothy will talk about his various outstanding artworks in his own words along with a video presentation.

 

ウェビナー開催の詳細は以下のリンクからご確認ください!                                      Click the link below to check the details of the Webinar!

和文詳細はこちら
English Contents is linked here

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★ワークショップ参加確定後、待機していただいている皆さまへ★

ワークショップにつきまして、現状では、開催日程を確定はできない状況ですが、2022年の秋に開催できるよう、講師と調整を続けております。開催日程を確定できる状況になりましたら、改めて、ご報告させていただきます。また、ワークショップ開催時のスライドレクチャーにつきましては、講師と相談のうえ、別のテーマにて準備を進めて参ります。ご理解とご了承のほど、よろしくお願いいたします。

Message to those who were to participate in the postponed workshop

For workshop rescheduling, it is too difficult to have fixed date in current situation, but we keep communicating with Timothy Noad to find the sure possibility to hold it in autumn season in 2022. We will update you when we will be able to fix the dates of the workshop. And regarding the slide lecture during the workshop, we will discuss it with the lecturer and prepare for another theme. Your understanding is much appreciated.

 

ワークショップ担当:久賀 真弓 (Mayumi Kuga)

ティモシー・ノード ウェビナー申込みスタート Timothy Noad Webinar Application Start

ティモシー・ノード ウェビナー『Herald Painter and Scrivener (紋章画家と写字者)』の申込みをスタート致します。会員種別を問わず、一斉申込みスタートです。

【9月6日19:00を以って、全申込受付を終了いたしました】

  • 9月11日(土)開催 英語のみウェビナー (参加料支払締切:9/6(月)を以って)
  • 9月18日(土)開催 通訳付きウェビナー (満席)

(^.^) 沢山お申込みをいただき、ありがとうございました (^.^)

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2021年8月2日(月)22:00(日本時間) 一斉受付開始
☛ 申込みフォームでのお申し込みはこちらから

Application for Timothy Noad Webinar “Herald Painter and Scrivener” starts. It is simultaneous start for all applications.

Start time: Monday, 2 August 2021 22:00 (in Japan Time)
☛ Click here for application with English support
All details of Application are guided via this link

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ティモシー・ノード ウェビナーでは、同じ内容のレクチャーを、「英語のみ」「通訳付き」の2回開催いたします。ご希望の回を選んで、お申込みください。

【申込み方法】
上記リンクから申込みフォームにアクセスし、必要事項をもれなく記載のうえ、送信してください。先着順にて受付けます。

※申込みフォームは、このお知らせの掲示と同時に入力ができるようになりますが、受付け開始時刻の22:00より前に送信されたものは無効になりますので、ご留意ください。
※申込みに英語のサポートが必要な方以外、直接メールをいただいてもお申込みはできません。必ず、リンクされた申込フォームでお申し込みください。

※スマートフォンから申込みをされる場合、画面操作に問題が無ければ申込みは可能ですが、ご連絡時には添付ファイルが含まれるメールの配信もございますので、連絡先のメールアドレスには、添付ファイルを受信可能なアドレスをご指定ください。

※スマートフォンからの申込みの際、ご希望のセミナーのチェックがきちんと入っていることをご確認のうえ、申込ボタンをクリックしてください。

※申込みフォームより送信後、自動返信メールが届きます。
●お申込み後の手続きをご案内していますので、ご確認ください。
●1時間経過しても自動返信メールが届かない場合
お手数ですが、webinar◎j-laf.orgまでご連絡をお願いいたします。(◎ を @ に変換してください。)
ご連絡いただく際は、送信データとの照合のため下記1〜3を明記してください。
1:送信日時 2:お名前 3:メールアドレス

本ウェビナーに関するお問い合わせは、webinar◎j-laf.orgへお願いいたします。(※◎を@に変換してください。)

ウェビナー担当: 久 賀 真 弓

ティモシー・ノード ウェビナーお申込みに関するご案内 Application Guide for Timothy Noad Webinar

English guide follows Japanese

7月11日(日)に開催告知をいたしましたティモシー・ノード ウェビナーの申込み方法について、ご案内いたしますので、ご確認ください。多くの方のお申込みをお待ちしております。

■ 詳 細 ■
タイトル:「Herald Painter and Scrivener (紋章画家と写字者)」
開催日時
A: 2021年9月11日(土) 20:00 – 21:30 (日本時間) 英語のみ
B: 2021年9月18日(土) 20:00 – 22:00 (日本時間) 日本語通訳付き
※ 2回とも同じ内容です。AかBのどちらかを選択して、お申込みください。
参加者定員: 各回 先着80名
参 加 料: J-LAF賛助会員 1,800円 / 一般 2,000円
・ 国内のお支払い:銀行振込
・ 海外からのお支払い:PayPal

■ 申込方法 ■
受付開始日時2021年8月2日(月) 22:00 (日本時間)
※当日、事前に、申込フォームをウェブサイトで公開いたします。

● J-LAFウェブサイト掲載の申込フォームに必要事項を入力し送信
※ 会員・一般ともに同時受付開始
※ 開始時間前に届いた申込は無効になります。ご注意ください。

■ 受付後の手続 ■
・受付完了メールにて、参加料の支払方法とZoomの設定についてご案内
・指定期日までに参加料の入金が確認された方に、セミナー開催日前日までに参加のためのアクセス情報を配信
※ 期日までに参加料の入金が確認できない場合には、ご参加いただけません。

このセミナーに関するお問い合わせはwebinar◎j-laf.orgまで
(※◎を@に変換してください。)

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We would like to inform you of the application guide for Timothy Noad Webinar which was announced on 11th July 2021. We look forward to many applications for this webinar.
■ Seminar Information ■
Seminar Title: Herald Painter and Scrivener
Schedule:

A: Saturday, 11 September 2021 20:00 – 21:30 (Japan Time) English only
B: Saturday, 18 September 2021 20:00 – 22:00 (Japan Time) English with Japanese translation
※ The content of two seminars is the same, so please choose either A or B.

Entry Capacity: 80 for each seminar (first-come-first-served basis)
 Registration Fee: J-LAF Supporting Members 1,800 JPY / Others 2,000 JPY
● Payment Method: In Japan – Bank Transfer / International – PayPal

■ Application ■
● Begins on Monday, 2 August 2021 22:00 (Japan Time) for all applications
In Japan – Enter and submit the application form linked with the notice on J-LAF website
From outside of Japan (for English Assistance):
→ Send an email to membership_f@j-laf.org
→ Email should include Full Name, Email Address, and Choice of Seminars
※ Please kindly be noted, applications arrive before the start time should be invalid.
◆ Link for Time Difference Check:
https://www.timeanddate.com/worldclock/converter-classic.html
■ Procedures after submitting your application ■
● You will receive a confirmation email with information on payment and Zoom account setting.
● After your payment is confirmed, you will receive an email with information on accessing the seminar before the scheduled seminar.
※If we are unable to confirm your payment by the due date, you will not be able to join the seminar. Your understanding is appreciated.

If you have any questions about the seminars, please contact us at membership_f◎j-laf.org. (Enter @ instead of ◎, when you send an email.).

ウェビナー担当: 久賀 真弓
Webinar Organizer: Mayumi Kuga

ティモシー・ノード(Timothy Noad) 「カリグラフィーWS」2020

Timothy Noad Calligraphy Workshop「参加レポート」

●「Timothy Noad Calligraphy Workshop『参加レポート』の掲載にあたって」 久賀真弓
●『3days 紋章作成クラス/Heraldry』WSレポート 今野 志穂
●『日本の”紋”をベースに金と絵具で描くイルミネーション』WSレポート 本田純子
●『中世の動物寓話集のデザインを基に図案化して動物や花のイルミネーションにモダンな表現を加えて』WSレポート 紅林広子

●「Timothy Noad Calligraphy Workshop『参加レポート』の掲載にあたって」 久賀真弓


2023年4月、長い長い忍耐の時間を経て、Timothy Noad Calligraphy Workshopを開催することができました。当初2020年4月開催予定であったこのワークショップに関わる交渉を始めたのは2018年6月でした。コロナ禍への対応が変わり始め、来日に目途が立ち始めた矢先に、イギリスではエリザベス女王の崩御という世界的にも大きな出来事があり、2023年5月の、チャールズ国王の戴冠式に到る期間、アーティストとしてイギリス王室に関わる多くの仕事を担っているTimothy Noad氏にとっては、これまでにないほどの忙しさであったことは、容易に想像できます。その中で、時間を作り、日本へ来てくださったことに、感謝の気持ちでいっぱいです。帰国後、今もまだ、王室の世代交代に関わる仕事で忙しい日々を送られているようです。
紋章、装飾画、カリグラフィー、コインのデザインと多岐に渡って第一人者として活躍されているTimothy Noad氏に、直接、教示や手ほどきを受ける機会を頂けたことは、参加者の皆さんにとって、とても貴重な経験になったことと思います。また、待機期間に実施したウェビナーや、スライドレクチャーで見せていただいた画像も、彼にしか見せることのできない作品が溢れていました。高い技術と集中力で作品作りに取り組む姿と、普段のなかなかお茶目な一面とのギャップに魅力を感じた方も多かったのではないでしょうか。繰返しとなりますが、この貴重な機会を頂けたこと、3年の待機を経ても日程調整をしてご参加くださった受講者の皆さまの熱意に、心から感謝いたします。また、専門性が高く、言葉のひとつひとつの意味を取っていくことが難しい講座において、的確に参加者の皆さんに伝えてくださった通訳の朝倉紀子さんにも、感謝の意を表したいと存じます。本当に、ありがとうございました。
今回のワークショップには3つの講座がありました。その各講座の参加者の中から、お一人ずつに参加レポートを書いていただきました。各講座の様子を感じていただけましたら幸いです。

J-LAFワークショップ担当 久賀真弓

●『3days 紋章作成クラス/Heraldry』WSレポート 今野 志穂

私が紋章に興味を持ったのは、あるカリグラフィの資料を見たのがきっかけでした。
カリグラフィと紋章・装飾画は親和性が高く、資料や展示会で一緒に見かける機会が多くあります。道具や描き方、紋章のルールなど、何も知らなかったので、ただ憧れるばかりでした。
そんな中、イギリスより紋章制作・装飾画の第一人者であるTimothy Noad氏(以下、Tim先生)が講師として来られるというので、これを機会に少しでも知識を深めたいと思い参加しました。

WSでは、サポーター(盾などを支える構成要素のひとつ)1匹の紋章を作成。
まずは色についてレクチャーを受けました。紋章の色は6色。Tim先生は、色の特性や混色のポイントを一色ずつわかりやすく解説してくださりました。

つづいて、旗の図案を作成。
参加者は、薔薇と貝とアヤメからモチーフを選択。私は薔薇を選び、伝統的な紋章の形と実物の写真を参考に描きました。Tim先生は省略の仕方や紋章のルールなどを解説し、お手本としてモチーフを全て描いてくださりました。

極細筆で細い線を描く場面が何度もあり、私は手が震えて慣れるまで描けませんでした。先生はそんな私を見ていたのか、筆の使い方を何度も実践してくれました。おかげで実際に描く前と後の両方で確認しながら上達することができました。また、平塗りを失敗したときの修正の仕方も教えていただけました。

そしていよいよ、サポーターの作成へ。
テキストで配られた下絵(骨格)の紙がとても役に立ちました。魔法の紙かなと思うくらいすんなりと……とはいかず先生に加筆してもらいました。見たことがない想像上の生き物を描くのはやはり難しいのです。
旗の図柄を描いた時と同じく、馬の写真を参考にしました。下の写真は、左からテキストの下絵、次に加筆後、一番右が線を探りつつ筆で輪郭を描いたものです。

Tim先生は3種のサポーターも詳しい解説付きで描いてくださりました。
仕上げにサポーターの立つ丘とポールを作成。丘も何種類か描いてみせてくださりました。最後は、生徒のみなさんの作品を並べて鑑賞。同じものでも描き方、捉え方にもそれぞれ個性があり驚きました。

WSの期間は帰ってから家で作業し、次の日のレクチャーに間に合わせていました。なんとか最終日の夜には完成することができました。Tim先生には、正しくできているのかどうか不安なときも「Perfect!」と励ましてもらえました。何も知らないところからのスタートでも完成できたのは、先生の丁寧な指導のおかげです。

今回WSに参加して、全てが初めてのことで感心するばかりでしたが、「紋章は歴史があるものだが、伝統を大事にしつつ現代に合わせたデザインにしている」という話が印象に残りました。また、自然から発見したものを紋章に活かす手法も、とても素敵だなと感じました。私も今後の制作で試してみようと思います。

この三日間、複雑な工程や紋章のルールなどをTim先生は事細かに説明した上で、私たちがわからない事はすぐにお手本を見せてくださりました。時には猫の写真を見せて和ませてくれるなど、3日間という短い期間ではありましたが、かなり充実した先生の優しい人柄に溢れたWSでした。

ちなみに、Tim先生が必ずティータイムを取るのが印象的でした。お茶の本場イギリスから来てくださったのだなぁ、と実感しました。

Tim先生、J-LAFスタッフの皆様、お世話になりました。ありがとうございます。

●『日本の”紋”をベースに金と絵具で描くイルミネーション』WSレポート   本田純子

雲の上の存在、「憧れのティモシー・ノード氏に会える!」昂る気持ちを抑えながらの参加でした。
ティモシーは、数冊の日本の紋様についての専門書を携えていて、日本の家紋文化に親しみを持たれていることが伝わってくるレクチャーでした。実際、席に回って来た時にも、私の持参した家紋の一覧表を「これは面白い、これもこれも…」と目を輝かせて眺めていました。

WSは、ベースとなる家紋(紋)を選び、デザインを考える。紋には金箔を張る。紋に関連した植物や動物などを背景に加え作品を仕上げるといった内容で、作業工程は丁寧なデモンストレーションによって学びました。
作品作りの工程です。
サムネイルで試行錯誤してデザインを決定→実寸大の下絵に試し塗り→ デザインを作品用紙にトレース→ステンシルシートの作成→色付け→金箔張り(ギルディング)→背景の追加→完成

お手本のティモシーのデザインは、直径4センチの円の中に紋を入れ、その円の外側に四角形を2つ組み合わせたもので、大きさは10センチくらいでした。中心の円のすぐ外側の四角は、4辺が内側にやや湾曲し、頂点は鋭角な形でした。ここで大切なことは、紋とそれを囲む幾何学的形状や正方形は、コンパスや定規を使い正確に測って描くことでした。
この時のティモシーの実演は、緻密で目を見張るものがありました。
1日目は、決定したデザインを作品用紙にトレースしたところで終了。
1日目の宿題です!
ステンシルの要領で色付けをするため、ステンシルシートを各自作成してくることが宿題として課せられました。
その夜、宿泊先の暗い照明の下、失敗しないようシート作りに奮闘したことは、忘れられない思い出となりました。

寝不足なんて何のそのの2日目。
いよいよ、ステンシルシートを使い、ガッシュを染み込ませたスポンジで作品に色を乗せていきます。
前日の実演の様子は、ティモシーの色への拘りで何度もテストを重ねたものだったので、この作業は思いのほか緊張しました。ティモシーの使っていた年季の入ったスポンジも、目に焼き付いています。
下は教壇の写真で、そのスポンジが右上に写っています。

ティモシーが、私のスポンジを手に取って「こんなスポンジもあるんだね」と話しかけて、緊張をほぐしてくれた場面です。とても感謝でした。

今回、ギルディングはステンシル後の工程でした。
色付け部分の中に細かいギルディングを施したい場合は、その部分をマスキング液でカバーをしてから、ステンシルをする方法を教えてもらいました。
私は作業を焦って、マスキング液が完全に乾かないうちに無理やり紙から剥がしたため、接触した色付け部分の紙まで一緒に剥がしてしまいました。ティモシーから『やり直し』を促され、泣き泣きやり直したものの、2回目も上手く剥がれませんでした。マスキング液の濃度も関係したかもしれません。しかし、そんな時の紙の表面を整える補修方法も教えてもらう事が出来ました。
私のデザインは、木瓜紋と鳥の朱鷺(トキ)の組み合わせでした。木瓜紋は、楕円を使った紋です。
ティモシーの教えからすると、正確な楕円を描くためには、糸もしくは製図用楕円テンプレートが必要でしたが、準備不足のためフリーハンドで楕円を描いてしまいました。楕円の中にトキの横姿を入れたいと、ティモシーに伝えると、「目的のデザインとは違うが、それも良いでしょう。やってみて下さい」と言ってくれたので、木瓜の特徴的な部分は楕円の外側に出してデザインをしたのでした。

鳥をきちんと描いたこともない私がどうやって鳥を描くのか…。今思えば、全くの無謀でした。
トキの羽の色についてアドバイスを求めたところ、ティモシーが「私がトキを描きましょうか?」と言ってくれて、なんと!好きな鳥をティモシーが描いてくれるという夢のようなことが起こったのでした。
ティモシーは、トキの写真を参考に、混色したグレーで、スポンジで白く塗られた土台に、羽の質感を迷いのない筆使いで描き始めました。みるみる羽が表現され、息づかいが聞こえるかの様なふっくらとした体の丸みが浮き上がりました。長い口ばしは白いハイライトを2本、すっと滑らかに描き、白目を『シェルゴールド』を使って塗り、黒目と輝きの白い点をトンと入れると、あっという間に見事なトキを完成させました。
それは、トキに生命が宿った瞬間でもあったので、感動的でした。

そして、ティモシーの人柄にも触れさせて下さい。
覗き見をした昼食のメニューから察すると、健康志向。でも、甘い物好き!
日本で気に入った桜餅を、受講生へも振る舞ってくれました。格別な桜餅の味でした。イギリス土産のイースターのうさぎチョコレートは、食べるのが勿体無いくらいの可愛いパッケージでした。ご馳走様でした。
ティモシー・ノード氏。雲の上の人は、容姿や言葉からも人情味あふれる人物で、こういう人だからこそ素晴らしい作品が生まれるのだと実感しました。ありがとうございました。
最後になりましたが、この様なWSを企画して下さったJ-LAFスタッフの皆様、大変お世話になりました。

●『中世の動物寓話集のデザインを基に図案化して動物や花のイルミネーションにモダンな表現を加えて』WSレポート 紅林広子

写本装飾を受講するにあたって、初めて購入した本がティモシー・ノードさんの「ILLUMINATED ALPHABET」でした。今回、日本でティモシー・ノードさんのワークショップが開催されるとのことで、これはどうしても受講したいと思いました。予定していた3年前はコロナ禍で延期となってしまいましたが、3年越しに開催されることになり、念願叶って受講することができました。
大阪ワークショップは「中世の動物寓話集のデザインを基に図案化した動物や花のイルミネーションにモダンな表現を加えて」というもの。
2日間のワークショップ1日目は、自分が選んだ動物や鳥にフレームを加えて図案化するところまで。
まずはレイアウトペーパーに動物や鳥を小さくスケッチし、周りに円やひし形などのフレームを合わせます。デザインが決まったらカートリッジペーパーに大きく丁寧に描き、色を塗っていきます。清書する紙に描く前段階で色を塗るとは思っていなかったのでびっくりしましたが、この段階で色を塗ると完成図が見えてくるので、とても重要な工程だということがわかりました。一つ一つの工程で、ティモシー・ノードさんが実際に描いているところを見せてくれたので、とてもわかりやすかったです。
私が題材に選んだのは、自分が住む静岡県の県鳥である「三光鳥」。くちばしと目の周りが鮮やかなコバルトブルーで、オスなら30センチもある長い尾が特徴。鳴き声が「ツキ(月)、ヒ(日)、ホシ(星)ホイホイホイ」と聞こえることから、三つの光「三光鳥」と名づけられたというエピソードも好きです。

今まで鳥をスケッチすることがなかったので、全ての工程が不安でしたが、ティモシー・ノードさんが席を回って一人ひとりにアドバイスしてくれたので、なんとか図案ができました。できた図案を清書する紙に写して1日目が終了。
2日目は金箔貼り(ギルディング)から仕上げまで。
金箔をフラットに貼るか盛り上げるのかによって使う糊が違うこと、金箔を貼ったあとの磨きかたも糊によって違うこと、それぞれの磨き方などとても勉強になりました。金箔が綺麗に貼れるかどうかは糊の塗り方で決まると言っても過言ではないと思っていましたが、今回、ティモシー・ノードさんがどのように糊を塗っていくのかを間近で見て、早いのに丁寧に塗っているということがよくわかりました。
金箔を貼ったあとは色を塗っていきますが、「鳥の羽根をどのように塗ったらいいのか」「写実的か図案化するのか」「図案化するならどうやって」と悩んでいたら、ティモシー・ノードさんが図案化の方法を実際にスケッチして教えてくれました。
私はあまり作業が早くないので、2日間では仕上げまでできませんでしたが、終わってから復習しながら仕上げてみました。

左は羽根の部分を図案化したもの、右は全てを写実的に塗ったものです。
ギルディング糊は左がミニアタムインクで、右がワンダサイズ。
今回のワークショップはとても貴重な経験となりました。今回学んだことを今後の作品づくりに活かしていきたいと思います。
このような企画運営をしてくださったスタッフの方々に、心より感謝いたします。

 


ウェビナー「Herald Painter and Scrivener (紋章画家と写字者)」開催のお知らせ 2021.07.11

『ティモシー・ノード:ウェビナー「Herald Painter and Scrivener (紋章画家と写字者)」開催のお知らせ』をNewsのページにアップしました。


ワークショップ 開催延期 2020.03.01

2020年4月に開催予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で、開催を延期させていただきました。日英間の渡航制限の解除や就労VISAの申請の再手続き、講師の希望等も含めて現状の推移を見守りつつ、2021年3月の開催を目途に検討を進めています。
再開催日程については、確認が進みましたら改めてごご報告いたします。


詳細・申込み要項のご案内 2019.11.10

『ティモシー・ノード「カリグラフィーWS」2020 詳細・申込み要項のご案内』をNewsのページにアップしました。


開催のご案内 2019.10.1

2020年4月に、イギリスよりティモシー・ノード氏を講師に迎え、ワークショップを開催いたします。初来日です。

ティモシー・ノード氏は、カリグラフィーへの造詣もさることながら、紋章制作、装飾芸術や細密画制作における現代の第一人者であり、王室認可証書や記念コインのデザイン・作成など、英国王室の公的業務にも多く携わっているアーティストです。英国王立造幣局(The Royal Mint)が2018年に発行した王室4世代のイニシャルを刻んだ記念コイン(5ポンド)は、彼のデザインによるものです。彼の芸術家としてのフィールドは多岐に渡っています。
また、近年、彼のイルミネーションの表現は植物や動物のモチーフに留まらず、イスラミックな表現の世界へも幅を広げています。
多岐に渡る作品を、彼のウェブサイトにてご覧ください。
https://www.timothynoad.com/

今回は、東京で2コース(3日コースと2日コース)、大阪で1コース(2日コース)、合計3講座とスライドレクチャーを各1回ずつ開催いたします。ワークショップ3講座は全て内容が異なります。

■東京開催ワークショップ
1) Heraldry (紋章作成クラス)
2) Illuminated Design based on a Japanese “mon”, in gold and colours
(日本の”紋”をベースに金と絵具で描くイルミネーション)
※東京開催の1) Heraldryのみ3日クラスです。

■大阪ワークショップ
3) An Illumination based on a stylised animal or flower inspired by design in medieval bestiary manuscripts but in a more modern style
(中世の動物寓話集のデザインを基に図案化した動物や花のイルミネーションにモダンな表現を加えて)

■スライドレクチャー(東京・大阪)
タイトル: Herald Painter and Scrivener (紋章画家と写字者)
ティモシー・ノード氏の経歴を彩る作品の数々を画像で見ながら、その作品にまつわるストーリーを聞かせていただきます。

※東京・大阪の両会場ともに、同じ内容で開催いたします。

講座内容及び募集の詳細等については、11月初旬にウェブサイトでお知らせする予定です。

ワークショップ担当: 久賀 真弓

<講師プロフィール>
Timothy Noad (ティモシー・ノード)
カリグラファー、写本装飾画家、コイン・メダルデザイナー
SSI(Society of Scribes and Illuminators)フェロー会員
CLAS(the Calligraphy and Lettering Arts Society)名誉会員
Letter Exchange正会員
(いずれもイギリスのカリグラフィー団体)

ロンドン西部、ミドルセックス在住。牛革のヴェラムにフォーマルなカリグラフィーと装飾を施した書面や贈呈・授与を目的とした巻物の制作を専門としている。
プロのカリグラファー、装飾美術・紋章美術のアーティストとしてのキャリアは30年以上に渡る。伝統的技術、現代的技術、双方に対する深い知識と、紋章、象徴主義、歴史的背景や自然史への深い理解に基づいて使う素材の組合せがもたらす、彼の優雅で緻密な作品は、世界的に高い評価を受けている。

1986年にThe East Surry College(Reigate School of Art and Design)を卒業後、ロンドンにあるCollege of Arms(英国紋章院)に紋章作家・カリグラファーとして勤務。公的な紋章や家系図の制作、様々な顧客の様々な目的に合わせた紋章のデザインに携わっている。紋章院のウェブサイトでは、しばしば、彼の作品が画像で掲載されている。また、彼はHM Crown Office at the House of Lords(英国貴族院・大法官庁 国璽部)においても、カリグラファー・装飾芸術家として、多くの重要な特許文章の発行に携わっており、それらの中には、エリザベス女王陛下の名の下に発行される装飾を施した勅許や貴族院・最高裁判所が発行する任命書などがあるが、ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚承諾書も彼の手による。

彼の歴史に対する探究心によって、Birkbeck, University of London(ロンドン大学バークベックカレッジ)での修学、及び、Courtauld Institute(コートールド美術研究所)における15世紀からの絵画と写本装飾の研究による修士号取得に到った。そこで得た知識により、歴史的な写本や装飾画の再現・複製にも取組む。その活動がテレビ番組となったことがある。

また、英国王立造幣局(The Royal Mint)が発行するコインやメダルのデザインにおいても功績を上げている。1ポンドコインのデザイン、エリザベス女王の即位50周年記念、60周年記念のメダル、英国王室4世代のイニシャルを刻んだ記念コイン(5ポンド)などのデザインを担当。

彼の作品の多くは、エリザベス女王をはじめとする王室の方々や著名な人々及び団体からの依頼によるものである。最近では、ウェストミンスター大修道院、クライスト・チャーチ、オックスフォード、イートンカレッジ、ロンドンの同業組合、サザビーズ、ヒ ストリックハウス協会などから。また、彼の作品の一部はロイヤルコレクション、ビクトリア&アルバート美術館、ケンブリッジのフィッツウィリアム美術館に所蔵されている。リッチフィールド教会、ゴールド・スミス・ホールやテート・ブリテンなどで展示されたものもある。

著書:
The Art of Illuminated Letters (with Patricia Seligman 1994)
The Illuminated Alphabet; Mastering Calligraphy (1996)

講師ウェブサイト:https://www.timothynoad.com/